PRCD-PRAとは…

PRCD-PRA(進行性杆体錐体変性/進行性網膜萎縮症)

トイプードルや、ミニチュアダックスフンドなどに多い遺伝性の眼の病気です。
トイプードルに多い進行性網膜萎縮症(PRA)の多くは進行性杆体錐体変性(PRCD)で、目の光受容体(杆体と錐体)の進行性の変性です。網膜剥離の原因となり失明に至る大変怖い遺伝性疾患です。
PRCDは、PRAの遅発型ですが、発症時期は、トイプードルでは5〜8歳前後とも言われていますが、個体差があり、早い子で数ヵ月、遅い子で8歳以降と遺伝的要因、環境要因の組み合わせによりまちまちです。
発症してしまうと、現在の獣医学では完治は不可能と言われています。(汗)

遺伝子検査(DNA検査)

DNA_ClearPRCD-PRAは、常染色体劣性疾患ですから、劣性遺伝子変異のコピーが2つある場合のみ劣性表現型(形質または疾患)が発現します。しかし、直接、遺伝子検査(DNA検査)を行う事でその個体の状態(下記)がわかり、これに配慮した交配を行うことによって、子孫にPRCD-PRAの遺伝子を残さないことができます。
全てのブリーダーが、これを徹底することができれば、将来PRCD-PRA発症を根絶することも可能だと思います。

検査結果

1. クリア(ノーマル)

劣性遺伝子変異のコピーを持ちませんのでPRCD-PRAは発症しません。また、どの犬との交配も可能で、クリア犬ととの交配で産まれた子犬は、病気を発症する可能性はありません。

2. キャリア

劣性遺伝子変異のコピーが1つの場合で、PRCD-PRAは発症はしませんが、キャリア同士の交配で25%、アフェクテッドとの交配では50%の確率でアフェクテッドが産まれてきますので、クリア(ノーマル)以外とは交配してはいけません。また、キャリアは、アフェクテッドへの橋渡し役ともなりますので、できるだけキャリアを減らしていくことがPRCD-PRA根絶への重要なプロセスとなります。

3. アフェクテッド

劣性遺伝子変異のコピーを2つ持ちます。高い確率で、PRCD-PRAを発症します。とても可愛そうですが、将来完全に失明する可能性が極めて高いです。アフェクテッドを絡む交配、繁殖は絶対にしてはいけません。

当犬舎の場合

PRCD_LIEN当犬舎のアヴァンくんリアンちゃんはGTG(ジェネリック・テクノロジーズ)というオーストラリア最大のDNA検査機関で検査済みで「クリア」の判定を頂いております。クリア同士の交配ですので、子犬達も全員「クリア」です。

また、シュシュちゃん、アロンくん、ダンディくん、ブランちゃんは、【Pontely】にて検査済み「クリア」の判定を頂いておりますので、当犬舎の子は全て「クリア」となります。
当犬舎は、今後もクリア同士の繁殖を心がけてゆきたいと思っています。