コートカラーはどうして決まる?

コートカラー(Coat Color)遺伝子

CoatColorコートカラーとは、そのままズバリ毛色のことです。毛色に関しても犬種のスタンダードでは規定されていますし、勿論、コートカラーに関してもDNAによって決まります。

現在、コートカラーに関連する6つの遺伝子を調べることができます。

1. E(エクステンション遺伝子)

ベースの毛色をレッド/イエローまたはブラックにします。

2.Em(メラニンマスク遺伝子)

フォーンとブリンドルの犬にブラックマスクを出現させます。

3.B(チョコレート遺伝子)

通常ブラックをブラウン系の色に変えます。

4.D(希釈遺伝子)

ブラックをブルー(グレー)に、ブラウンをイザベラ(ライトブラウン)に変えます。

5.A(アグーチ遺伝子)

E遺伝子座が黒の色素を生成する働きを抑え、フォーン、タン、セーブルの色を優先させます。

6.K(優性ブラック遺伝子)

Aの遺伝子と相互作用してアグーチによる変異に優先します。

そのほかにも、解明されていない遺伝子があるそうです。

発色の原理

犬のコートカラーはメラノサイト(メラニン細胞)という特殊な皮膚細胞から作られます。
毛に色が現れるには、毛の生えてくる部分の細胞がメラニンを生成してそのメラニンが毛に含まれるからです。もしメラニンが生成されなければ毛色はホワイトなります。
毛を発色させるメラニン細胞にはレッド(イエロー)のフェオメラニンとブラックのユーメラニンの2種類があり、その他の色はすべてこの2つの色素の変異によります。

プードルのコートカラーと遺伝子

プードルは通常 E(エクステンション遺伝子)と B(チョコレート遺伝子) の2つの遺伝子を検査します。
E(エクステンション遺伝子) は、E(ブラック)とe(レッド/イエロー)の組み合わせになりEは優性ですので、EE、Eeはブラック、eeが レッド/イエローとなります。
B(チョコレート遺伝子) のBはブラック、bはブラウンの遺伝子となります。この遺伝子はブラックをブラウンにしたり、鼻、まぶた、足裏(パット)などの部分に影響を与えます。

(※トイプードルのコートカラー表:EとBの遺伝子座)

シルバーやブルーの毛色の場合、ブラックが希釈された毛色であるために、さらにD(希釈遺伝子)を調べる必要があります。
また、毛色や鼻などの濃淡に関して何らかの遺伝子が影響しているようですが、まだ解明されていないようです。

当犬舎の場合

当犬舎のアヴァンくんリアンちゃんはPRCD-PRAと同様に、GTG(ジェネリック・テクノロジーズ)というオーストラリア最大のDNA検査機関で検査をしました。結果はアヴァンくんリアンちゃんも「ee yellow(※プードルの場合、表記はYellowですが、レッドまたはアプリコットとなります。) 」「BB Not Carrying Brown」でした。つまり毛色はレッド・アプリコットで、鼻、まぶた、足裏(パット)はブラックとJKCの規定通りで、このペアからは必ず同じコートカラーが出るということになります。